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行政関連
  • 『解説』
  • 前文の解説
  • 1) 財団法人 建築環境・省エネルギー機構(当時 住宅・建築 省エネルギー機構)は、平成8年7月、建設省、厚生省、通商産業省、林野庁(当時)の協力の下に、「健康住宅研究会」を組織し、健康に影響を与える可能性のある化学物質に関して、室内空気汚染対策の検討を行った。その成果として、「室内空気汚染の低減のための設計・施工ガイドライン」(「設計・施工ガイドライン」と省略)「室内空気汚染の低減のためのユーザーズ・マニュアル」(「ユーザーズ・マニュアル」と省略)をとりまとめ、平成10年4月に公表した。
     さらに、室内空気汚染の実態を把握し、その対策の調査研究をすすめるため、平成12年6月「室内空気対策研究会」が発足している。その成果として、「住宅の室内空気質に配慮した設計施工ガイド(仮称)」「室内空気質に配慮した住宅の改修マニュアル(仮称)」「室内空気質に配慮したユーザーズガイド(仮称)」を取りまとめ、公表する予定である。
  • 2) 厚生省(当時)の「快適で健康的な住宅に関する検討会議 住宅関連基準策定部会 化学物質小委員会」は平成9年6月ホルムアルデヒドの室内濃度指針値を提案し、同「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」は平成12年6月トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、平成12年12月エチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、フタル酸ジ-n-ブチル、平成13年7月テトラデカン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン、平成14年1月アセトアルデヒド、フェノブカルブの室内濃度指針値、及びホルムアルデヒド・揮発性有機化合物の採取方法と測定方法などを策定し、公表した。
  • 1.の解説
  • 1) 建築基準法施行令第20条の5、告示「ホルムアルデヒド発散建築材料」
区分  
1) 合板 合板
2) 木質系フローリング 木質系フローリング
3) 構造用パネル 構造用パネル
4) 集成材 集成材
5) 単板積層材 (lvl) 単板積層材
6) mdf mdf
7) パーティクルボード パーティクルボード
8) その他の木質建材 木材のひき板、単板又は小片その他これらに類するものをユリア樹脂等を用いた接着剤により面的に接着し、板状に成形したもの
9) ユリア樹脂板 ユリア樹脂板
10) 壁紙 壁紙

11) 接着剤(現場施工、工場での二次加工とも)

壁紙施工用でん粉系接着剤
ホルムアルデヒド水溶液を用いた建具用でん粉系接着剤
ユリア樹脂等(ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂又はホルムアルデヒド系防腐剤)を用いた接着剤
12) 保温材 ロックウール保温板
ロックウールフェルト
ロックウール保温帯
ロックウール保温筒
グラスウール保温版
グラスウール波形保温版
グラスウール保温帯
グラスウール保温筒
フェノール樹脂系保温材
13) 緩衝剤 浮き床用グラスウール緩衝剤
浮き床用ロックウール緩衝剤
14) 断熱材 ロックウール断熱材
グラスウール断熱材
吹込み用グラスウール断熱材
ユリア樹脂又はメラミン樹脂を使用した断熱材
15) 塗料(現場施工) アルミニウムペイント
油性調合ペイント
合成樹脂調合ペイント
フタル酸樹脂ワニス
フタル酸樹脂エナメル
油性系下地塗料
一般用さび止めペイント
多彩模様塗料
家庭用屋内木床塗料
家庭用木部金属部塗料
建物用床塗料
16) 仕上塗材(現場施工) 内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材
内装合成樹脂エマルション系厚付け仕上塗材
軽量骨材仕上塗材
合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
17) 接着剤(現場施工) 酢酸ビニル樹脂系溶剤形接着剤
ゴム系溶剤形接着剤
ビニル共重合樹脂系溶剤形接着剤
再生ゴム系溶剤形接着剤

  • 2) ホルムアルデヒド発散量(発散速度)の違いによる建築材料の区分及び記号
ホルムアルデヒドの発散速度 告示で定める建築材料 大臣認定を受けた
建築材料
内装の仕上げの制限
名称 対応する規格
5μg/m3h以下
(0.005mg/3h以下)
(規制対象外建材) f☆☆☆☆ 第20条の5第4項の認定 制限なし
5μg/m3h超
20μg/m3h以下
(0.005mg/m3h超
0.02mg/m3h以下)
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 f☆☆☆
(旧jis、jasのe0、fc0)
第20条の5第3項の認定(第3種ホルムアルデヒド発散建築材料とみなす) 使用面積を制限
20μg/m3h超
120μg/m3h以上
(0.02mg/m3h超
0.12mg/m3h以上)
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 f☆☆
(旧jis、jasのe1、fc1)
第20条の5第2項の認定(第2種ホルムアルデヒド発散建築材料とみなす)
120μg/m3h超(0.12mg/m3h超) 第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 旧jis、jasのe2、fc2
無等級
――――――― 使用禁止

  • 2.の解説
  • 接着材・塗料等に含まれるトルエン、キシレン等揮発性有機化合物(voc)の放散量測定方法、表示方法等について、現在検討が進められている。
  • 3.の解説
  • 住宅室内におけるアセトアルデヒド・スチレン・テトラデカンの発散源については、前文の解説(1)の「住宅の室内空気質に配慮した設計施工ガイド(仮称)」等を参考にする。
  • 4.の解説
  • フタル酸エステルの一種であるフタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルは可塑剤として使用されることが多く、塩化ビニル樹脂(塩ビ)、塗料、接着剤等に含まれる。
  • 5.の解説
  • クロルピリホス・ダイアジノン・フェノブカルブ以外の防蟻剤についても、建物構造の耐久性の確保(劣化の軽減)を図るために使用する場合は成分表やmsds(製品安全データシート)などをよく検討して人に対する悪影響の少ないものを選ぶ。国土交通省編集の「改正建築基準法に対応したシックハウス対策マニュアル」などを参考とする。
  • 6.の解説
  • 居室の換気については、お客様への配慮、啓発が重要である。
  • 1) 建築基準法に定められたとおり。換気回数は0.5回/時以上を確保する。
  • 2) 「住まいの手引き」などで、換気の重要性、励行を記載し、説明を行なう。
  • 7.の解説
  • 住宅の建材・施工材以外にもホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物(voc)等が発散される可能性があるものとして下表のものがある。
  • ●建材、施工材以外での優先取組物質の発生源となる可能性
発 生 源 含有する可能性のある優先取組物質
洗浄剤(クリーナー、ワックスなど) ホルムアルデヒド、トルエン
塗料及び関連製品
(塗料、スプレーなど)
トルエン
農薬など(殺虫剤、防ダニ剤、防虫剤など) キシレン、クロロピリホス、アレスリン、ペルメトリン、フェニトロチオン、フェンチオン、マラチオン、ダイアジノン
粘着/接着剤(多目的接着剤、ゴム用接着剤など) トルエン、キシレン、ホルムアルデヒド
化粧品など(シャンプー、香水、ヘアスプレーなど) ホルムアルデヒド
自動車用品(オイル/フルード、ガソリン、ワックスなど) トルエン、キシレン
趣味用品など(写真用薬剤、専門接着剤など) トルエン、キシレン、ホルムアルデヒド、可塑剤(dehp)
家具、衣類など(家具、カーテン、マットレス、カーペットなど) ホルムアルデヒド、可塑剤(dehp)
開放型燃焼機器など ホルムアルデヒド
煙草の煙 ホルムアルデヒド
  • (出典:ユーザーズ・マニュアル/健康住宅研究会)
    (注:例示した製品が右欄に示した優先取組物質を必ず含んでいるわけではない)
    なお、飲酒によってアセトアルデヒドが発散される可能性がある。
  • 8.の解説
  • 1) 厚厚生省(当時)の、シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会から、平成12年12月室内空気質の状態の目安としてtvocの暫定値(400μg/m3)が提案されており、室内濃度指針値対象の化学物質とともに総量としての室内汚染化学物質の放散量低減に努める必要がある。
  • 2) 美装工事における溶剤・洗剤及びワックスなどの使用により、室内でのホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物(voc)等の濃度が高まることがある。
      美装工事に当たっては、溶剤・洗剤及びワックスなどの選定、その工事時期及び工事中・工事後の換気を十分に行なうことなど、施工管理上の対策を講じる必要がある。
  • 3) 本指針は、主に内装仕上げ材等からの室内への化学物質放散量低減を目的としており、躯体内や床下等の空気を室内に取り入れる構・工法等については個別に配慮が必要である。
  • 4) ホルムアルデヒドの発散量の少ない建材・施工材の一部について耐久性、虫害、かびなどの発生問題が指摘されているが、現在その因果関係は必ずしも明確にはなっていない。個々の施工において注意が必要である。
  • 9.の解説
  • 建材・施工材から発散される、本指針に記載された化学物質に関する情報・知識をmsds等により入手するとともに、お客様(入居者)の要望に応じ使用する建材・施工材に関する化学物質の情報提供を行うように努める。また、お客様(入居者)から住宅完成後の室内空気質の測定を求められた場合には、お客様に誤解を与えないよう適切な情報(濃度、測定法、測定者、日時など)を提供できるように努める必要がある。
  • 以上

  •  
  • 『住宅内の化学物質による室内空気質に関する指針』の公表
  • 平成15年5月2日改正『住宅内の化学物質による室内空気質に関する指針』

 

 

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