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戸建注文住宅の顧客実態調査
  • 平成15年度戸建注文住宅の顧客実態調査 II.調査結果の要約
  • 1.本調査の特徴
  • ・ 平成12年度から毎年1回実施する本調査は、主要都市圏における戸建注文住宅の顧客実態を体系的に調査・分析するものであり、経年変化も把握できる(今年は4回目の調査である)
  • ・ 調査票の記入は、顧客ではなく住宅メーカーの営業担当者が行う。
  • ・ 建て替え、買い替え、購入した土地に新築などにおける住宅・世帯属性を明らかにする。
  • ・ 建て替えにおける従前住宅の築年数を属性別に分析する。
  • ・ 住宅取得価格(建築費+土地代)と住宅取得資金(自己資金+贈与+借入金)を分析する。
  • ・ 住宅ローン減税、住宅消費税、住宅性能に関する顧客意識・行動を営業面から把握する。
  • 2.新しい発見(平成15年度調査の結果に基づく仮説)
  • ・ 建築費と住宅取得費はいずれも、昨年度から増加している。
  • ・ 「建て替え」の占率(36.0%)は減少傾向にあり、逆に「更地に新築」(50.2%)は増加へ。
  • ・ 贈与金は急増し、平成13年度576万円、平成14年度731万円、平成15年度1,046万円となった。
  • ・ 若年層の一次取得層(賃貸・社宅)が増え、30歳代が39.4%と約4割を占める(平成14年度の34.4%から5ポイント増)。二次取得者(建て替え、買い替え)は減少した。
  • ・ 住宅ローン減税は8割が適用するが、住宅の質的向上への効果はやや増加した。
  • ・ 民間金融機関の住宅ローンが約8割へと上昇する反面、住宅金融公庫は2割弱に減少した。
  • ・ 住宅消費税は平成9年の税率アップ後6年たつも、なお圧迫感がある。
  • ・ 住宅性能表示制度の採用は増加して3割となり、取得等級の高次化が顕著である。
  • 3.平成15年度調査の要約
  • 1)戸建注文住宅の平均顧客像
  • 全体での戸建注文住宅の平均顧客像について昨年度と比較すると、世帯主年齢がやや若くなり、世帯年収や建築費がやや減少する中で、自己資金の減少に対して、贈与額と借入金が増加していることが特徴的である。

図表1 戸建注文住宅の平均顧客像の変化(4都市圏全体)

プロファイル項目 平均値 備考
  平成13年度 平成14年度 平成15年度  
有効サンプル数 n=3,131 n=3,000 n=3,047  
世帯主年齢 45.3歳 44.5歳 43.5歳  
世帯人数 3.92人 3.81人 3.77人  
親子世帯 50.1% 59.0% 60.4% 二世帯同居18.0%
平均世帯年収 901万円 858万円 897万円  
建て替え率 40.8% 37.6% 36.0%  
住宅延べ床面積 147m2 145m2 146m2  
住宅取得費 3,871万円 3,818万円 4,130万円 建築費と土地代の合計
建築費 3,031万円 2,953万円 3,077万円 建て替え3,414万円
自己資金 1,660万円 1,562万円 1,631万円 自己資金比率39.5%
贈与額 576万円 731万円 1,046万円  
借入金 2,589万円 2,608万円 2,877万円 「借入金あり」のみ
借入金の年収倍率 2.87倍 3.04倍 3.21倍 「借入金あり」のみ
  • 2) 世帯属性と建築費
  • 東京圏や大阪圏では世帯主年齢が高く世帯年収も多く、延床面積は狭いものの、建築費は高くなる。これに対して、名古屋圏では世帯主年齢が若く世帯年収も比較的低いが、建築費は比較的高い。地方都市圏では世帯年収が低いが、建築費も低くなっている。

図表2 戸建注文住宅の平均顧客像の都市圏別比較

カテゴリー 全体 東京圏 大阪圏 名古屋圏 地方都市圏
世帯主年齢 (歳) 43.5 45.3 43.5 40.4 43.4
家族人数 (人) 3.77 3.80 3.81 3.70 3.76
世帯年収 (万円) 897 974 893 766 885
住宅延べ床面積 (m2) 146 142 147 150 149
建築費(全平均) (万円) 3,077 3,195 3,129 3,045 2,874
建築費(建て替え) (万円) 3,414 3,451 3,517 3,429 3,186
(注)特に記載ない限り、平成15年度調査結果を示す。以下、同様である。
  • 3) 建築費と土地代の構成比
  • 建築費が実質的に100%である「建て替え」と「相続/親の土地」では、土地代が必要となる「買い替え」や「既に購入した土地」に比べて建築費は高いが、土地代を含む合計金額は低くなる。「新たに借地」では建築費もやや低いが、土地代(保証金など)も低い。

図表3 建築費と土地代の構成と合計金額(「土地代なし」を含む全サンプル平均)

 

図表3 建築費と土地代の構成と合計金額(「土地代なし」を含む全サンプル平均)

 

(注)「土地代」は全サンプル(n=3,047)による平均値を示す。「建て替え」の土地代は28件のみ。

  • 4) 属性別にみた贈与と特例利用
  • ・ 住宅取得に際しての「贈与あり」は、全体では平成12年度15.2%、平成13年度21.1%、平成14年度21.3%と増加していたが、平成15年度は18.6%と減少した。
  • ・ 「贈与あり」の割合は世帯年収が低いほど高く、また世帯主年齢が若いほど贈与を受ける割合は高くなる。土地取得方法別にみると、二次取得の「建て替え」や「買い替え」では贈与を受ける割合が低く、「既に購入した土地」や「相続/親の土地」では高い。
  • ・ 贈与額の差異をもたらす要因として、土地取得方法別にみると持家マンションからの「買い替え」で贈与額が高い。世帯年収が1,000万円を越すと、贈与額も高くなる。また、世帯主年齢別では40〜50歳代の贈与額が高い。

図表4 贈与の有無と平均贈与額(属性別)

 

図表4 贈与の有無と平均贈与額(属性別)
  • ・ 贈与の特例利用は「贈与あり」の86.7%であるが、その内訳は新しい「相続時精算課税制度」が4割弱(36.9%)で平均贈与額1,639万円であるのに対して、「住宅取得資金贈与税の特例(5分5乗方式)」は6割強(62.7%)で平均贈与額746万円である。
  • ・ 贈与額の分布は、500〜700万円未満が最も多いものの、次いで多いのは1,500万円以上であり、1,000万円以上が4割強を占める。なお、贈与の特例の利用については、贈与額が多いほど「相続時精算課税制度」の割合が高い。

図表5 贈与の特例の利用割合

  全サンプルに
対する割合
内 訳 平均贈与額
贈与あり(n=566) 18.6% --- 1,046万円
贈与の特例利用 16.1% 贈与あり×86.7% 1,076万円
相続時精算課税制度 5.9% 特例利用×36.9% 1,639万円
住宅取得資金贈与税の特例 10.1% 特例利用×62.7% 746万円

 

図表6 贈与額の分布と特例の利用

 

図表6 贈与額の分布と特例の利用

  • 5) 住宅ローン借入先の変化
  • 住宅ローンの借入先は平成12年度から大きく変化している。「住宅金融公庫」は約7割から2割弱と大きく減少する反面、「民間金融機関」は4割弱から約8割へと上昇し、完全に逆転した。これは直近の低金利状況と民間金融機関のローン貸出しへの積極的姿勢とともに、住宅金融公庫廃止のアナウンスと融資比率基準の縮減に伴う影響である。

図表7 住宅ローン借入先の変化

 

図表7 住宅ローン借入先の変化

  • 6) 住宅ローン減税の効果
  • 住宅ローン減税の効果は、「住宅ローン返済に充当」と「単に建築費の節約」が上位を占める。住宅の質的向上への効果である「設備等のグレードアップ」や「希望設備の追加」、「住宅面積の拡大」の割合は低いがやや増加傾向がみられる。

図表8 住宅ローン減税の効果

 

図表8 住宅ローン減税の効果

  • 7) 住宅消費税の資金計画への影響
  • 住宅消費税の資金計画への影響については、「かなり圧迫感があった」(41.7%)と「少し圧迫感があった」(37.0%)を合わせると78.7%と8割近くを占め、平成12年度の75.0%、平成13年度の72.3%、平成14年度の72.4%と比べて、圧迫感はさらに強くなっている。

図表9 住宅消費税の圧迫感

 

図表9 住宅消費税の圧迫感

  • 8) 住宅性能表示制度の等級
  • ・ 住宅性能表示の採用は、平成14年度(22.2%)より約6ポイント上がって28.4%となった。
  • ・全体的に住宅性能表示の等級は高くなり、特に「ホルムアルデヒド放散」と「劣化対策」が高い。「高齢者等配慮対策」の等級は比較的低い。

図表10 住宅性能表示制度による等級(性能表示制度の採否不問)

 

図表10 住宅性能表示制度による等級(性能表示制度の採否不問)

 

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