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住宅と消費税

住宅が成長を加速する

  • 先週発表された4月の鉱工業生産指数が、2ヶ月連続して低下したことから先行きの景気減速が懸念されている。日本の経済成長の主エンジンは輸出と設備投資である。生産の低下は、輸出減少そして設備投資の抑制に結びつく。即景気の落ち込みとなるのである。そのため鉱工業生産指数の動きが注目され、景況感にも反映される。
  • 米国の場合の注目されているのは、住宅着工件数などの住宅関連の指標だ。住宅は家計部門の最大の買い物である。住宅の戸数の増加や質の向上は、GDPの最大項目である消費を大いに刺激する。消費の25%前後が直接間接に、住宅に関連するともいわれている。
  • 住まいが新しくかつ広くなれば、家具や調度品などを買い替えたり、最新の冷暖房設備やセキュリテイ装置などを備えたりする。その効果は広範囲に及ぶ。住宅産業は建築やメンテナンスにおいて労働集約型であり、雇用を創出する。
  • 米国の経済成長の主エンジンは、日本とは決定的に異なり、住宅投資と消費である。ITバブルが崩壊した後の経済の落ち込みも、活発な住宅投資で切り抜けてきた。そのうえ、特にこの数年、米国は日本のみならず世界経済の牽引役すら果たしてきた。
  • ところが、経済のバロメーターである住宅着工件数などが、昨年から勢いをなくし、減少をみせている。米国経済の失速が、輸出頼みの日本経済に与える影響は計り知れない。
  • そこで本格的な内需拡大策が必要になる。さいわい日本のGDPに占める住宅投資の比率は、長期にわたる平均値でみて米国に遜色がない。まず既存住宅の価値が上昇するように、流通市場を整備することだ。上物に投資すれば、家計部門の資産形成に結びつくと実感されるようになると、住宅投資が一段と活発になり、経済成長のエンジンの役割を果たすことは可能である。
  • (岳)
    ※2007.6.5朝日新聞「経済気象台」より転載させていただきました。

 

 

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