調査結果の公表

  • 令和5年度第2四半期の受注実績と令和5年度第3四半期の受注見通し
  • 総計
  • -実績-
    令和5年度第2四半期の受注実績は、受注戸数で▲36ポイント、受注金額で+5ポイントとなり、戸数は9期連続マイナスとなったが、金額は令和3年10―12月期以来のプラスとなった。

    コメントは「集客の落ち込みに伴う戸建住宅の受注減は続くものの、好調な賃貸住宅やリフォームが受注をけん引し全体では前年を上回った」、「資材高騰・景況感悪化などの影響を受けたが、賃貸住宅の大型化・高付加価値化により金額はプラス」など戸建住宅のマイナスを賃貸・リフォーム部門で補っている状況が伺えるものが多く見られた。
  • -見通し-
    令和5年度第3四半期の受注見通しは、受注戸数+9ポイント、受注金額+27ポイントとなり、受注戸数・受注金額ともに2期連続でプラスの見通しとなった。

    コメントは、「戸建請負住宅の市場環境が引き続き厳しい状況」、「戸数減少傾向は継続しており、受注戸数は減少」など特に戸建住宅について先行きの不安感を示すものが見られた。
    加えて、「回復が遅い戸建注文住宅を需要が底堅い建売住宅・集合住宅で下支え」など、厳しい状況のなかでも戸建住宅の回復の遅れを他部門でカバーするというコメントが見られた。
  • (戸建注文住宅)
  • -実績-
    令和5年度第2半期の受注実績は、受注戸数▲57ポイント、受注金額▲31ポイントとなり、金額・戸数ともに8期連続のマイナスとなった。

    コメントは、「展示場来場減・部資材価格高騰の影響で受注マインド回復に至らず」、「前年は値上げ前の駆け込み受注があったことも要因」、「一次取得客へ提案するための用地の不足」のようなマイナス面も多かったが、「エネルギー価格高騰と災害頻発化を背景にZEH・蓄電池搭載率は引き続き高水準」、「1棟単価は上昇」、「資料請求は増加している」といったような前向きなコメントもあった。また、「大型化や特殊物件の受注割合が多くなっている」というコメントもあった。
  • -見通し-
    令和5年度第3四半期の受注見通しは、受注戸数▲20ポイント、受注金額±0ポイントとなり、戸数は前期の±0から再びマイナスの見通しとなった。

    コメントは、「部資材価格高騰の継続的な影響、また受注戸数は年々減少傾向にあり戸数マイナスも1棟単価アップもあり受注金額は変わらずと予測」といった内容のコメントが多くみられた。
    一方で「エリア別商品戦略と体感型施設の活用により、契約効率の向上を図る」などの前向きな見通しも見られた。また、「国の次の支援策に期待」といったコメントもあった。
  • (戸建分譲住宅)
  • -実績-
    令和5年度第2四半期の実績は、受注戸数+22ポイント、受注金額+33となり、受注戸数は9期ぶりにプラスとなった。金額は前回のマイナスからプラスの実績となった。

    コメントは、「前年のハードルが低かった影響もあるが、高付加価値化による他社との差別化や販促強化策が奏功」、「土地無のお客様の動きは活発で分譲地実績は好調であり、分譲住宅もその波にのった」、「前期と比べ高額物件の件数が多かった」、「安定的な土地の供給ができており、堅調」といったコメントがあり好調さが伺えた。
  • -見通し-
    令和5年度第3四半期の受注見通しは、受注戸数+39ポイント、受注金額+33ポイントとなり、戸数・金額ともに10期ぶりにプラスの見通しとなった。

    コメントは、「分譲住宅は好調さが継続することが予想され、1棟単価も上昇」、「高付加化価値分譲地ブランドの拡販に傾注し、高回転率を継続していく」など、好調な状況が続くことを示すコメントが多くあった。また、「土地供給も堅調な見通し」といったコメントもあり、前回見られていた土地供給の不安を感じさせるコメントは無かった。
  • (低層賃貸住宅)
  • -実績-
    令和5年度第2半期の受注実績は、受注戸数+33ポイント、受注金額+50ポイントとなった。
    前回調査時の見通しは戸数+8ポイント、金額+25ポイントであったが、いずれも大きく上回った。

    コメントは、「市場は概ね活況であり、棟数・金額ともに前年を大きく上回った」、「安定して高い利回りが期待できる首都圏エリアを中心に需要が回復」、「戸数減少も都市部中心のエリアマーケティング戦略の徹底、3・4階建て推進、高付加価値提案による1棟単価の上昇で受注金額は増加」など大型化・高付加価値化による単価アップを好調要因に挙げるコメントが多かった。
    一方で、「建設コストアップなどが事業の採算性に影響し、決断遅延を招き前期を下回った」といったマイナスのコメントもあった。
  • -見通し-
    令和5年度第3四半期の受注見通しは、受注戸数+42ポイント、受注金額+54ポイントとなった。

    コメントは、「活況な賃貸住宅市場は継続すると思われ、ZEH-M化などの差別化を推進し受注拡大を図る」、「高付加価値提案、法人向け営業、収益物件推進も順調に推移」、「首都圏に加えて他エリアの受注確保にも取り組み、好調な受注を維持」といった前向きなコメントが多く見られた。
    一方で、「融資環境が厳しくなっている」などの慎重なコメントも見られた。
  • (リフォーム)
  • -実績-
    令和5年度第2四半期の実績は、受注金額+12ポイントとなった。

    コメントは、「補助事業の効果もあり堅調に推移」、「OB客・一般客共に受注が堅調」、「電力価格高騰などを背景にレジリエンス商材が伸長」、「消費者の補助金の認知度が高く、光熱費の高騰も影響して断熱改修をはじめとするリフォーム需要が大幅に増加した」などの好調要因を挙げるコメントが見られた。
  • -見通し-
    令和5年度第3四半期の受注見通しは、受注金額+31ポイントとなり、見通しとしては11期連続のプラスとなった。

    コメントは、「定期診断からの商談化とレジリエンス訴求に注力するとともに断熱リフォームを推進」、「物価上昇による消費者マインドの鈍化傾向も大型受注は堅調」、「引き続き、住宅省エネキャンペーン事業を最大限に活用し受注拡大につなげたい」などの前向きなコメントが多くみられた。


  R5.7調査 R5.10調査 増減
持  家 25.6万戸 24.1万戸 -1.5万戸
分譲住宅 24.7万戸 24.9万戸 +0.2万戸
賃貸住宅 33.7万戸 34.5万戸 +0.8万戸
給与住宅 0.5万戸 0.5万戸 ±0
合  計 84.6万戸 84.4万戸 -0.2万戸
  • (参考)令和5年度の新設住宅着工総戸数の予測アンケート結果
―回答数―15社―
【単位:万戸】
  総戸数 持 家 分譲住宅 賃貸住宅 給与住宅
令和3年度実績 86.5 28.1 24.8 33.0 0.5
令和4年度実績 86.0 24.8 25.9 34.7 0.5
令和5年度予測 84.4 24.1 24.9 34.5 0.5
令和5年度予測
A社 82.5 23 24 35 0.5
B社 85 25 25 34 0.5
C社 85 24 25.5 35 0.5
D社 84.4 24 24.8 35 0.6
E社 83.3 23.5 24.1 35.2 0.5
F社 85 24 25.5 35 0.5
G社 85.6 25.2 24.9 35.4 0.4
H社 83.5 23 24.5 35.5 0.5
L社 83 25 24 33.5 0.5
M社 80 22.5 23 34 0.5
N社 83 23.5 25 34 0.5
O社 86 24.2 24.8 33.5 0.5
Q社 86.5 24.1 26.8 34 0.5
R社 86.5 25 26 35 0.5
S社 84 24.5 25 34 0.5
平 均 84.4 24.1 24.9 34.5 0.5

※平均は、各セグメントの最大値、最小値各1つずつを外して算出。
※「-」 は非回答。

  •  
  • 経営指標について
  • 住宅メーカーの経営指標となる下記の項目について、向こう6ヶ月間の動向予測のアンケートを行った。
    その結果は次の通りである。
  増やす 変わらず 減らす
拠点展開(展示場含む) 1(1) 13 (11) 1(3)
生産設備(工場を含む) 2 (0) 13 (15) 0 (0)
新商品開発 6 (4) 9 (11) 0 (0)
販売用土地(分譲住宅用地含む) 11 (11) 3 (3) 0 (0)
新規採用人員 5 (4) 9 (11) 1 (0)
広告宣伝費 2 (2) 10 (12) 3 (1)

( )内は、令和5年4月度調査時の数値。

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