人の気配を感じるまち─まちの個性の定量化
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を評価することでまちの個性を定量化する01人の暮らしが透けて見えるまちは個性的なのでは?魅力的なまちとは魅力的なまちは、どんなまちでしょうか。まず思い浮かぶのは、交通の便がよく生活利便施設も整っている便利なまち。しかしインフラが整っていれば、魅力的なまちでしょうか? 吉祥寺、恵比寿、中目黒……住みたいまちランキングでいつも上位のまちは、利便性は当然のことながら、これらのまちはその名を聞いただけで、まちの雰囲気を想像できます。「個性的」なのです。まちの個性の定量化ハウスメーカーのまちづくり担当者の集まりである「住団連 まちな・み力創出研究会」では、これからも魅力あるまちづくりを行うために、まちの個性の定量化を試みました。 まちのつくり手である我々が感じる個性的なまちは、やはり、住まい手の個性があらわれています。「住む人の手が加わったまち=人の気配を感じるまち」です。この評価は、まちに暮らす人に着目し、その人たちの個性がどのように表出し、まちの個性になっているのかを定量化するものとしました。魅力的なまちを創るために定量化したデータは、戸建住宅の新築やリフォームにおいて、まちと調和するファサードデザインや外構計画のヒントにしたり、一団の分譲住宅の計画において、コンセプト立案やランドスケープデザインの方針を定めるのに活用したりすることを主な目的としています。 本書は、まちの調査から見えてくるまちの特徴から、個性的な部分を伸ばす企画を行ったり、逆に個性がない部分をより高める企画を行ったりしながら、その地域に受け入れられる「人の気配を感じる家づくり、まちづくり」の一助となることを願っています。アイデンティティを感じるまち多様な『人』がいきいき暮らすまち住まう『人』の歩いて暮らせるまちまちの中心は『人』多くの『人』が人の気配を感じるまちはじめに『人の気配を感じるまち─まちの個性の定量化』について

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