住宅の請負契約を締結される個人の注文者の皆様へ
~(社)住宅生産団体連合会及び構成団体とその会員からのお知らせ~

平成21年3月27日

最近、住宅建設業者の突然の倒産により、多くの個人注文者の方が損害を被るという、非常に残念な事例が発生しました。
今般の事例は、個人注文者の方が当該住宅建設業者と住宅建設工事の請負契約を締結した際に、当該住宅建設業者が多額の工事代金(契約金等)の前払いを受けていたり、その時点の出来高の水準を大幅に超える代金の支払いを受けていたために、社会問題ともなっています。
(社)住宅生産団体連合会及び構成団体とその会員は、平成18年6月に倫理憲章を制定し、住宅関連事業に携わる者として、その理念達成のための責務を全うすること、また、そのために自主的に実践することを申しあわせています。
(社)住宅生産団体連合会では、今般の事例にかんがみて、構成団体とその会員が工事請負契約に関する一連の業務の再点検を図るとともに、工事請負契約の締結に当たって請負工事代金の前払いを受ける場合は、できるだけ工事の出来高に応じた前払いとなるようにするなど、適切な対応の徹底を図ってまいります。
住宅建設工事の請負契約を締結される個人の注文者の皆様におかれましても、請負契約の締結にあたりまして下記の事項にご留意いただきますようお願いします。

(1)住宅建設では、完成に要する期間が長期にわたること、その期間の建築に必要な資金を住宅建設業者が自らすべて調達しなければならないことから、工事の円滑な遂行のために契約時、着工時、上棟時(中間時)など工事完成前に請負工事代金の前払い金を受けることが一般的です。
これについて請負契約で支払いの時期や方法を定めますが、その際には、資金計画を確認し、住宅建設業者から支払回数・時期・方法等についての説明を受けるとともに、できるだけ工事の出来高に応じた支払とするようにご留意下さい。

  • ※ご参考:
    前払い金の支払回数・時期・割合等の例 住宅建設業者によって、工法、資材等の調達方法、建設現場以外での部材加工など、事業形態がそれぞれ異なりますが、おおむね、支払回数は3回から5回が一般的です。 支払時期は契約時、着工時、上棟時、上棟以降の中間時、内装着手時、完成時などの例があり、支払回数・時期とその割合の例は次の通りです。
  • 3回の場合:契約時2、上棟時(中間時)5、完成時3
  • 4回の場合:契約時1、着工時3、上棟時3、完成時3
  • 契約時1、着工時3、中間時4、完成時2
  • 5回の場合:契約時1、着工時2、上棟時3、内装着手時2、完成時2

(2)万が一、工事の途中で建設業者が倒産した場合に、他の業者により工事を継続するために必要な追加費用などについて、その費用の一定割合を保証する任意の制度として住宅完成保証制度を利用することも考えられます。

※ 詳しくは、日本住宅保証検査機構住宅あんしん保証住宅保証機構等のホームページなどをご覧ください。

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