調査結果の公表

  • 平成30年10月度 『景況判断指数からみた傾向』
  • 総計
  • -実績-
    平成30年度第2四半期(平成30年7~10月)実績の景況判断指数は、対前年同期比で、前7月度予測(総受注戸数 +41ポイント、総受注金額 +45ポイント)に対し、
    総受注戸数は +25ポイント、総受注金額は +32ポイント となり、戸数に関しては、再度プラスに転じた。金額に関しては、4四半期連続でプラスを継続した。
    (前4~7月度実績 総受注戸数 △8、総受注金額 +13)

    コメントでは、
    「事業全体を通し堅調に受注が続きプラスとなった。」
    「日経平均の高値、企業の好業績の影響を受け、受注が好調傾向。」
    「台風や大雨の影響はあったが、前年に比べ比較的堅調に推移した。」
    「営業・商品リソース強化により需要掘り起こしが継続できた。」
    「戸建(注文・分譲)が受注を牽引した。」
    「戸数・金額ともに前年を下回っているが、戸建注文住宅が下支えをしている。」

    「徐々に動きが停滞気味になった。」 など。

    前回(7月)調査時までは、「決め手に欠ける、市況に盛り上げ要素が無い。」などのコメントがあり停滞感が続いていたが、第2四半期は再度市況が動き出した。
  • -見通し-
    平成30年度第3四半期(平成30年10~12月)見通しの景況判断指数は、
    総受注戸数は +38ポイント、総受注金額 +32ポイント となっている。

    コメントでは、
    「戸建(注文・分譲)が受注を牽引し、駆け込みも若干寄与。」
    「消費増税の影響で受注増の見込み。」
    「営業・商品リソース強化により需要掘り起こしを継続。」
    「引き続き提案力の強化施策を実施することでプラスを見込む。」

    「戸建の回復とリフォームの受注増は期待できるが、分譲と低層賃貸の受注対策が重要。」
    「消費税を意識した動きは限定的と見ており、受注環境の大きな変化は予想していない。」
    「新築の減少は人口統計のまま表れるであろう。」 など。

    戸数における「5%程度良くなる」は、全回答12社中10社を占め、前回調査時から回復基調を予測する企業が多くなった
  • (戸建注文住宅)
  • -実績-
    平成30年度第2四半期(平成30年7~10月)実績の景況判断指数は、対前年同期比で前7月度予測(受注戸数 +27ポイント、受注金額 +21ポイント)に対し、
    受注戸数 +20ポイント、受注金額 +32ポイント となり、戸数・金額ともに4四半期連続でプラスを継続した。
    (前4~6月度実績 受注戸数 +9、受注金額 ±0)

    コメントでは、
    「低層・多層階(3階建て以上)とも順調。」
    「建替えを中心に堅調が続きプラスとなった。」
    「特に一次取得者の受注が好調だった。」
    「お客様の検討水準が高くなり、展示場からスムーズに商談・契約に至るケースが増えている。」
    「戸数・金額ともに前年並みを維持。展示場来場は7、8月は前年を下回ったが、9月は上回った。」
    「8,9月で前年を上回り、7月の遅れを取り戻すことが出来た。」
    「戸数は減少したが、単価UPが図れた。」
    「新商品・構造等の訴求効果で戸数・単価とも堅調に推移した。」他、同様のコメント1件。

    「夏ごろから急激に受注減となった。」他、同様のコメント1件。 など。
    ここ1年程多かった「商談の長期化」コメントは無くなり、徐々に回復傾向となっている。
  • -見通し-
    平成30年度第3四半期(平成30年10~12月)見通しの景況判断指数は、
    受注戸数 +30ポイント、受注金額 +21ポイント となっている。

    コメントでは、
    「第2四半期に続き増加を予想。」
    「消費税率引き上げ時期が近付いていることから、駆け込み需要の発生が期待できる。」
    他、同様のコメント2件。
    「前年並みを維持する。集客イベントや新たな住まい方の提案で受注増が見込まれる。」
    他、同様のコメント1件。
    「引き続き新商品・構造の訴求を実施し、受注につなげる。」他、同様のコメント1件。

    「大幅な増加は見込めず、横ばいであれば上場。」他、同様のコメント1件。
    「受注減が継続する。」

    前回まで慎重であった消費増税にともなう駆け込みコメントが増加してきた。戸数において「5%程度良くなる(回復する)」との回答が全回答14社中11社を占めた。
  • (戸建分譲住宅)
  • -実績-
    平成30年度第2四半期(平成30年7~9月)実績の景況判断指数は、対前年同期比で 前7月度予測(受注戸数 +13ポイント、受注金額 +13ポイント)に対し、
    受注戸数 +10ポイント、受注金額は +10ポイント となった。
    (前4~6月度実績 受注戸数 プラス△17、受注金額 △28 )

    コメントでは、
    「多くの拠点で引き続き堅調を維持。」他、同様のコメント1件。
    「棟数はプラス、金額はマイナスです。」
    「前年同期のハードルが高かったためマイナスだが、単価は上昇。」

    「戸数・金額ともに昨年、一昨年の値を下回っている。」 など。

    各社の販売在庫の保有状況が影響するため、今回の回答もばらつきがあったが、受注金額はここ1年間概ね減少傾向となっている。
  • -見通し-
    平成30年度第3四半期(平成30年10月~12月)見通しの景況判断指数は、
    受注戸数 +5ポイント、受注金額 +19ポイント となっている。

    コメントでは、
    「消費税率引き上げ時期が近付いていることから、駆け込み需要の発生が期待できる。」
    「第3四半期も順調に推移と予想。」

    「土地の仕入れはこれまで通りだが、前年のハードルが高い。」
    「大きな環境変化は無いと考える。」 など。
  • (低層賃貸住宅)
  • -実績-
    平成30年度第2四半期(平成30年7~9月)実績の景況判断指数は、対前年同期比で、前7月度予測(受注戸数 +18ポイント、受注金額 +14ポイント)に対し
    受注戸数 △21ポイント、 受注金額 △17ポイント となり、どちらも8四半期連続で対前年同期比マイナスとなった。
    (前4月~6月度実績 受注戸数 △17ポイント、受注金額 △8)。

    コメントでは、
    「差別化提案が奏功。前年のハードルは高いが堅調さが続いた。」他、同様のコメント2件。
    「都市部で引き続き好調を維持。」

    「金利の先行き不透明感とネガティブ報道の影響で戸数、金額ともに下回っている。」
    「前期に大型物件の受注があり、前期比大幅マイナスとなった。」
    「受注減となった。」他、同様のコメント1件。 など。

    相続税対策ブーム以後、マイナスが続く指数ポイントは少しずつ回復傾向となっていたが、今回は再度悪化した。「10%良い~10%悪い」まで回答は混在し、各社の受注環境に違いが出ている。
  • -見通し-
    平成30年度第3四半期(平成30年10~12月)見通しの景況判断指数は、
    受注戸数 +4ポイント、受注金額 ±0ポイント と前々回(4月)調査時からの見通しはプラスとなっている。

    コメントでは、
    「引き続き3,4階建ての受注増が期待できる。法改正等による更なる土地の有効活用等を展開し受注増を目指す。」
    「引き続き提案力、ルートの強化をする事でプラスを予想。」
    「新商品の訴求及び従前からの差別化提案の継続で受注につなげる。」
    「空室不安や相次ぐ自然災害への懸念から、築30年以上の建替えが進むと見込む。」
    「都市部での好調さの維持に期待。」
    「市場は縮小傾向だが、増加と予想。」

    「金融機関によるアパートローンの抑制など厳しい環境が続く見通し。」
    「受注減が継続する。」 など。

    資産活用、建替え、都市部の相続税対策など底堅いニーズへの提案力で受注を見込んでいる。コメントは前回と同様の内容であった。
  • (リフォーム)
  • -実績-
    平成30年度第2四半期(平成30年7~9月)実績の景況判断指数は、対前年同期比で、前7月度予測(受注金額 +32ポイント)に対し、
    受注金額 +57ポイント と大きく増加した。(5四半期連続のプラス。)
    (前4~6月度実績 受注金額 +7)

    コメントでは、
    「件数は前年並みだがリノベーションの大型物件増による1件当たりの単価が上昇しており、金額は上回り好調。」
    「比較的単価の高い外回り工事の受注が増加した。」
    「売上・受注とも上期(4~9月)はほぼ計画通り着地。」
    「非住宅系リフォームの実績が出始め、全体の底上げが見られた。」
    「LDK改装、太陽光受注が好調でプラスとなった。」
    「耐震リフォーム、非住宅のリフォームが増加傾向。」
    「新築の減少に反比例し受注増となった。」他、同様のコメント1件。
    「西日本豪雨の復興需要により上昇。」

    「上期は厳しい状況となった。」 など。

    「5~10%良くなった」の回答は、全14社中12社にのぼった。
  • -見通し-
    平成30年度第3四半期(平成30年10月~12月)見通しの景況判断指数は、


    受注金額 +46ポイント となっている。

    コメントでは、
    「大型物件の割合が増しており、順調に推移する。」他、同様のコメント1件。
    「引き続き単価の高い工事の受注を目指す。」
    「塗装・新外壁・バスなど基本商材の販売強化を継続。」
    「引き続きLDK改装を中心に注力し、プラスを目指す。」
    「消費増税の影響で受注増の見込み。」
    「復興需要のずれ込みを見込む。」
    「前年越えを予想。」他、同様のコメント1件。
    「非住宅系リフォームの伸びは見込めるが、大幅な伸びは見込めない。」 など。

    前々回調査時の回答では「変わらず」が10社、「5~10%良くなる」が4社であったが、前回の回答では、それぞれ、5社、8社と逆転し、今回は0社、11社となり期待値は高まっている。
  •  
  • 新設住宅着工戸数の予測
  • 平成30年度の新設住宅着工戸数の予測については、回答した14社の予測平均値が、
    総戸数94.1万戸(前1月度94.5万戸)という予測である。

    利用関係別では、
    持家が 28.4万戸(前1月度28.8万戸)
    分譲住宅25.4万戸(    同25.1万戸)
    賃貸住宅39.7万戸(    同40.0万戸)
    給与住宅0.6万戸(    同0.6万戸)
    持家の予測は、前7月度予測の28.8万戸から0.4万戸減の28.4万戸となり、 賃貸住宅は、平成27年度依頼の40万戸割れ予測で39.7万戸としている。  分譲住宅は、0.3万戸増の25.4万戸とした。
  • 平成30年度の新設住宅着工総戸数の予測アンケート結果
―回答数―16社―
【単位:万戸】
  総戸数 持 家 分譲住宅 賃貸住宅 給与住宅
平成28年度実績 97.4 29.2 249 42.7 0.6
平成29年度実績 94.6 28.2 24.8 41.0 0.5
平成30年予測 94.1 28.4 25.4 39.7 0.6
平成30年度予測
A社 92 28 25 38 1
B社 95 29 25 40.5 0.5
C社 94 30 26 37 0.6
D社 93.1 29 23.5 40 0.6
E社 96.9 28.3 25.8 42.2 0.6
F社 94.9 28.5 25.2 40.5 0.6
G社 94 28.5 25.5 39.5 0.5
H社 94 28 27 38.5 0.5
I社 93.5 28 24 41 0.5
J社 - - - - -
K社 82 23.5 20 38 0.5
L社 95.5 28 25 42 0.5
M社 96 29 26 40.5 0.5
N社 93.5 28.5 25.4 39 0.6
O社 - - - - -
P社 - - - - -
Q社 39 -
R社 -
平 均 94.1 28.4 25.4 39.7 0.6
  •  
  • 住宅メーカーの経営指標について
  • 向こう6ケ月間の住宅メーカーの経営指標となる下記の項目について、各社の経営者にアンケートを行った。その結果は次の通りである。
  増やす 変わらず 減らす
拠点展開(展示場含む) 4 (6) 12 (10) 0 (2)
生産設備(工場を含む) 0 (0) 15 (17) 0 (0)
新商品開発 6 (7) 10 (11) 0 (0)
販売用土地(分譲住宅用地含む) 6 (8) 9 (8) 0 (0)
広告宣伝費 3 (3) 12 (13) 1 (2)

( )内は、平成30年4月度調査時の数値。

  • 指標の動向について
  • 今回の調査では、前回(4月)調査時と比較し大きな変化は無かった。
  • 展示場等の拠点展開のおいては、1/3の4社が「増やす」としており、
  • 新商品開発においては6社が、分譲用地の取得に関しても6社が「増やす」と
  • するなど今回も積極姿勢が見られた。
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