住宅業況調査報告
『平成23年第3回 住宅業況調査報告』
戸建注文住宅・低層賃貸住宅共に好調を維持！
社団法人住宅生産団体連合会（会長 樋口武男 大和ハウス工業株式会社 代表取締役会長）では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、３ケ月毎に住宅市場の業況感（対前四半期の実績及び見通し）についてアンケート調査を実施しております。
平成２３年度第３回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成２３年１０月、プラス・マイナスはいずれも指数です。
A 「戸建注文住宅」
1. 対前四半期比 総受注棟数・金額の動向指数
1） 実績
平成２３年７～９月の受注実績は、４～６月の実績に比べて総受注棟数プラス２１ポイント・総受注金額プラス１３ポイントの結果となった。
総受注棟数は３期続いてプラス、総受注金額は７期連続でプラスが継続している（前７月度総受注棟数プラス１０・総受注金額プラス１１）。
地域別の総受注棟数では、北海道（プラス１９）、東北（プラス２５）、関東（プラス２５）、中部（プラス７）、近畿（プラス３１）、中国・四国（プラス１４）、九州（プラス１７）と、すべての地域でプラス実績、全体的な指数もプラスが継続・拡大した。
2） 見通し
平成２３年１０～１２月の見通しでは、７～９月の実績に比べ総受注棟数プラス６・総受注金額プラス２との見通しである（前７月度総受注棟数プラス１６・総受注金額プラス６）。
総受注棟数では、北海道（マイナス６）、中国・四国（マイナス５）はマイナスの見通しだが、東北（プラス１６）関東（プラス３）、中部（プラス６）、近畿（プラス２２）の４地域でプラスの見通しであり、全体としても棟数・金額ともにプラスがさらに継続するとの見通しである。
2. 一棟当り床面積の動向について
1） 実績
平成２３年７～９月の床面積実績はプラス７となった（前７月度プラス３）。
全国では、「やや広くなっている・広くなっている」（前７月度２６％から２８％に）、「変わらない」（前５１％から５６％に）が微増し、「狭くなっている・やや狭くなっている」（前２２％から１６％に）が減少、全体の指数もプラスが継続となった。
地域別では、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、北海道（前２５％から３８％に）、東北（前２５％から３８％に）、近畿（前１６％から２８％に）、九州（前１９％から２０％に）の４地域が増加、関東（前３４％から３３％に）、中部（前２９％から１９％に）の２地域が減少している。逆に、「狭くなっている・やや狭くなっている」の割合は、北海道（前０％から１３％に）、東北（前２５％から３１％に）以外の地域は減少しており、全体的な増加傾向を表している。
2） 見通し
平成２３年１０～１２月の見通しは、プラス・マイナス０である（前７月度プラス１）。
全国では、「やや広くなりそう・広くなりそう」が（前１５％から１０％に）、「変わらない」は（前７４％から７９％に）、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」は（前１１％から１１％に）となっており、全体としては現状維持の見通しである。
地域別でも、東北地域のみが若干増床傾向が見られるが、その他の地域は「変わらない」が、７５％以上を占めており、全体的には横ばい傾向が表れている。
3. 建替率（実績）の動向について
各社の支店・営業所・展示場における、平成２３年７～９月の総受注棟数に占める、建替物件の（実績）割合である。
全国では、「５０％以上」（前３９％から４１％に）が微増、「４０％未満」（前３９％から３８％に）が微減しており、建替率の増加傾向が継続している。
地域別で見ると、「５０％以上」が増加なのは近畿地域のみであるが、関東、東北の２地域は大震災からの復興需要の影響もあるのか建替物件の受注比率が高い。
4. 顧客動向について
1） 見学会、イベント等への来場者数
７～９月は４～６月に比べて全国では、「増加」（前期２５％から２０％）、「減少」（前期３３％から２９％）共に減り、顧客の動きは横ばい傾向が表れている。
地域別では、東北地域で「増加」が増え、回復基調が続いている。
2） 全体の引き合い件数
７～９月は４～６月に比べて全国では、「増加」（前期２３％から１９％）が減少し、「減少」（前期２４％から２４％）は変わらず、顧客動向と同様に横ばい傾向が表れている。
地域別では、東北地域の「増加」が増え、顧客の来場者数と同様な傾向が表れている。
3） 土地情報取得件数について
７～９月は４～６月に比べて全国では、「減少」（前期１６％から２４％）が増加し、「増加」（前期１４％から１２％）が減少、土地情報量はやや減少傾向が表れている。
地域別でも、北海道以外は「横ばい」が過半数以上を占めている。
4） 消費者の購買意欲について
７～９月は４～６月に比べて全国では、「減少」（前期１５％から１８％）が増加し、「増加」（前期２４％から１６％）が減少。消費者マインドは弱含みの横ばい。
地域別では、東北は「増加」が３８％と最も比率が高く、購買意欲の増加が継続している。
