住宅業況調査報告

『平成25年度 第3回 住宅業況調査報告』

B 「低層賃貸住宅」

1. 対前四半期比 総受注戸数・金額の動向指数

【1】実績
 平成25年7~9月の受注実績は、4~6月の実績に比べ、総受注戸数・総受注金額ともにプラス68ポイントと、総受注戸数・総受注金額ともに7期連続のプラスで、大幅なプラスという結果となった(前7月度総受注戸数プラス31・総受注金額プラス29)。
 総受注戸数の地域別で見ても、北海道(プラス66)、東北(プラス65)、関東(プラス71)、中部(プラス66)、近畿(プラス81)、中国・四国(プラス60)、九州(プラス57)とすべての地域が50ポイント以上の大幅プラスであり、総受注金額もプラス基調が継続しており、全体の指数も受注戸数・金額ともにプラスが継続、拡大という結果となった。

【2】見通し
 平成25年10~12月の見通しでは、7~9月の実績に比べ、総受注戸数マイナス42・総受注金額マイナス40である(前7月度総受注戸数プラス44・総受注金額プラス34)。
 地域別の総受注戸数は、北海道(プラス16)以外は、東北(マイナス40)、関東(マイナス55)、中部(マイナス29)、近畿(マイナス81)、中国・四国(マイナス28)、九州(マイナス18)と、大幅マイナスの見通しで、全体としても受注戸数・金額ともに8期ぶりにマイナスに転落するとの見通しである。

2. 一戸当り床面積(実績)の動向について

 平成25年7~9月の実績はプラス16で、プラス基調が継続している(前7月度プラス15)。
 全国では、「変わらない」(前64%から56%に)が減少し、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前7%から9%に)が微増だが、「やや広くなっている・広くなっている」(前29%から35%に)の割合が増加し、増床傾向が表れており、全体的な指数もプラスが継続している。
 地域別でも、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、北海道、関東、中部、近畿、九州の5地域で増加しており、全体的な増床傾向が表れている。

総受注金額指数と1戸当り受注床面積指数
3. 低層賃貸住宅経営者の供給意欲

  平成25年10月調査時点における、住宅会社側からみた経営者の供給意欲度である。
 全国では、「かなり強い・強い」(前54%から42%に)、「やや弱い・弱い」(前10%から8%に)が、ともに減少し、「普通」(前37%から50%に)が増加しており、経営者のマインドは現状維持との傾向が見える。
 地域別では、関東、近畿、中国・四国の3地域で「かなり強い・強い」の割合が50%以上となっている。

低層賃貸住宅経営者の供給意欲について
4.低層賃貸住宅市場動向

(1)見学会、イベント等への来場者数

7~9月は4~6月に比べて全国では、「増加」(前期36%から31%)、「減少」(前期9%から8%)がともに減少し、顧客の動きはやや停滞気味である。
地域別では、中国・四国以外の6地域で「横ばい」が過半数を上回っている。

見学会、イベント等への来場者数

(2)全体の引き合い件数

7~9月は4~6月に比べて全国では、「増加」(前期48%から50%)が微増し、「減少」(前期8%から6%)が微減、引き合い件数は増加傾向が継続している。
地域別では、関東、中国・四国、九州以外の4地域で「横ばい」が過半数を上回っている。

全体の引き合い件数

(3)低層賃貸住宅市場の空室率

7~9月は4~6月に比べて全国では、「横ばい」(前期83%から79%)が微減し、「増加」(前期6%から12%)が増えているが、空室率は横ばい傾向が継続している。
地域別でも、すべての地域で、「横ばい」が過半数を占めている。

賃貸住宅市場の空室率

(4)金融機関の融資姿勢(積極性)

7~9月は4~6月に比べて全国では、「減少」(前期6%から4%)、「横ばい」(前期55%から42%)がともに減少し、「増加」(前期38%から54%)が増加しており、金融機関の融資姿勢は積極性が表れている。
地域別でも、北海道、関東、中部、近畿の4地域で「増加」が過半数を占め、全体の傾向を表している。

金融期間の融資姿勢(積極性)

PAGE TOP