住宅業況調査報告

『平成25年 第4回 住宅業況調査報告』

戸建注文・低層賃貸住宅両部門ともに受注棟数・受注金額が前期比マイナスに転落!

 一般社団法人 住宅生産団体連合会(会長 樋口武男 大和ハウス工業株式会社 代表取締役会長)では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、3ケ月毎に住宅市場の業況感(対前四半期の実績及び見通し)についてアンケート調査を実施しております。
 平成25年度第4回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成26年1月、プラス・マイナスはいずれも指数です。

 

A 「戸建注文住宅」

1. 対前四半期比 総受注棟数・金額の動向指数

1) 実績
 平成25年10~12月の受注実績は、7~9月の実績に比べて総受注棟数マイナス73ポイント・総受注金額マイナス27ポイントの結果となった。
 消費税増税前の駆け込み需要の反動の影響もあり、総受注金額は8期ぶり・総受注棟数についても4期ぶりにマイナスに転落という結果となった(前10月度総受注棟数プラス53・総受注金額プラス31)。
 地域別の総受注棟数でも、北海道(マイナス40)、東北(マイナス71)、関東(マイナス79)、中部(マイナス68)、近畿(マイナス75)、中国・四国(マイナス59)、九州(マイナス76)と、すべての地域で大幅なマイナス実績となり、全体の指数としても大幅マイナスとなった。

2) 見通し
 平成26年1~3月の見通しでは、10~12月の実績に比べ総受注棟数プラス9・総受注金額プラス6との見通しである(前10月度総受注棟数マイナス39・総受注金額マイナス19)。
 総受注棟数では、北海道(マイナス40)、近畿(マイナス12)以外は、東北(プラス36)、関東(プラス19)、中部(プラス7)、中国・四国(プラス12)、九州(プラス5)となっており、全体的には第3四半期の大幅減から少し回復するとの見通しである。

2. 一棟当り床面積の動向について

1) 実績
 平成25年10~12月の床面積実績はマイナス14となった(前10月度プラス16)。
 全国では、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前15%から36%に)が大幅に増え、「やや広くなっている・広くなっている」(前10月度39%から15%に)が大きく減少し、全体的にマイナス基調が強く表れている。
 地域別でも、「狭くなっている・やや狭くなっている」の割合は、すべての地域で増加しており、逆に「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、すべて地域で減少と、傾向が顕著であり、全体の指数でも8期ぶりに前期比マイナスとなった。

2) 見通し
 平成26年1~3月の見通しは、プラス2である(前10月度マイナス10)。
 全国では、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前25%から10%に)が大幅に減少し、「やや広くなりそう・広くなりそう」(前9%から14%に)、「変わらない」(前66%から76%に)が増加しており、全体の指数としては1期でプラスに回復するとの見通しである。
 地域別でも、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」が、すべての地域で大幅に減少しており、プラスへの回復は全国的な傾向となっている。

総受注金額指数と1戸当り受注床面積指数

 

3. 建替率(実績)の動向について

 各社の支店・営業所・展示場における、平成25年10~12月の総受注棟数に占める、建替物件の(実績)割合である。
 全国では、「50%以上」は(前26%から22%に)と減少、「40%未満」(前53%から52%に)も微減と、全体的には建替率はやや減少傾向である。
 地域別で見ると、「50%以上」は、北海道、東北、中部、近畿、九州の5地域で増加しているが、全体的な指数としては減少という結果となった。

建替え率の動向について

 

4. 顧客動向について

1) 見学会、イベント等への来場者数
10~12月は7~9月に比べて全国では、「増加」(前期37%から5%)が大きく減少し、「減少」(前期19%から64%)が大幅増加、顧客の動きは、停滞傾向が顕著である。
地域別でも、全地域で「減少」の割合が過半数を大きく上回っている。

見学会、イベント等の来場者数割合

2) 全体の引き合い件数
10~12月は7~9月に比べて全国では、「増加」(前期43%から3%)が激減、「減少」(前期12%から74%)が大幅増と、来場者数動向と同様の傾向が表れている。
地域別でも、来場者動向と同様に全地域で「減少」の割合が過半数を大きく上回っている。

全体の引き合い件数割合

3) 土地情報取得件数について
10~12月は7~9月に比べて全国では、「増加」(前期24%から15%)が半減し、「減少」(前期14%から34%)が倍増、土地情報量は減少傾向になった。
地域別でも、すべての地域で「減少」が「増加」を上回っており、東北以外の地域で「横ばい」が最大値を占めている。

土地情報の取得件数

4) 消費者の購買意欲について
10~12月は7~9月に比べて全国では、「増加」(前期56%から5%)が大幅に減少、「減少」(前期8%から62%)が大幅増、消費者マインドは大きく落ち込んだ。
地域別でも、すべての地域で「「減少」が最大値を占めており、9月末の指定日以降の消費者の購買意欲は大きく落ち込んでいるのが見られる。

消費者の購買意欲
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