住宅業況調査報告
『平成26年 第1回 住宅業況調査報告』
戸建注文住宅・低層賃貸住宅両部門ともに、受注棟数・金額ともプラスに!
一般社団法人 住宅生産団体連合会(会長 樋口武男 大和ハウス工業株式会社 代表取締役会長)では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、3ケ月毎に住宅市場の業況感(対前四半期の実績及び見通し)についてアンケート調査を実施しております。
平成26年度第1回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成26年4月、プラス・マイナスはいずれも指数です。
A 「戸建注文住宅」
1. 対前四半期比 総受注棟数・金額の動向指数
1) 実績
平成26年1~3月の受注実績は、平成25年10~12月の実績に比べて総受注棟数プラス16ポイント・総受注金額プラス5ポイントの結果となった。
前期の駆け込み需要の反動減との比較では総受注棟数・総受注金額ともにプラスに回復という結果となった(前1月度総受注棟数マイナス73・総受注金額マイナス27)。
地域別の総受注棟数では、関東(プラス26)、中部(プラス23)、九州(プラス15)の3地域でプラス、北海道(マイナス33)、東北(プラス31)、近畿(マイナス3)、中国・四国(マイナス10)がマイナスと、バラツキがあるが、全体の指数としてはプラスとなった。
2) 見通し
平成26年4~6月の見通しでは、1~3月の実績に比べ総受注棟数マイナス13・総受注金額マイナス7との見通しである(前1月度総受注棟数プラス9・総受注金額プラス6)。
総受注棟数では、北海道(プラス16)、東北(プラス8)以外は、関東(マイナス13)、中部(マイナス15)、近畿(マイナス31)、中国・四国(マイナス2)、九州(マイナス14)がマイナスとなっており、全体的にもマイナスになるとの見通しである。
2. 一棟当り床面積の動向について
1) 実績
平成26年1~3月の床面積実績はプラス3となった(前1月度マイナス14)。
全国では、「やや広くなっている・広くなっている」(前10月度15%から27%に)が大幅に増え、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前36%から23%に)が大きく減少し、全体的にプラス基調が強く表れている。
地域別でも、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、すべての地域で増加しており、逆に「狭くなっている・やや狭くなっている」の割合は、すべて地域で減少と、傾向が顕著であり、全体の指数でも前期の大きなマイナスからプラスに回復した。
2) 見通し
平成26年4~6月の見通しは、マイナス2である(前1月度プラス2)。
全国では、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前10%から17%に)が増え、「やや広くなりそう・広くなりそう」(前14%から12%に)、「変わらない」(前76%から71%に)が減少しており、全体の指数としてもマイナスになるとの見通しである。
地域別では、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」は、5地域で増加しており、全国的な傾向を表している。

3. 建替率(実績)の動向について
各社の支店・営業所・展示場における、平成26年1~3月の総受注棟数に占める、建替物件の(実績)割合である。
全国では、「50%以上」は(前22%から17%に)と減少、「40%未満」(前52%から57%に)が増加と、全体的に建替率の減少傾向が続いている。
地域別で見ても、「50%以上」はすべての地域で減少しており、全体的な傾向を表す結果となった。

4. 顧客動向について
1) 見学会、イベント等への来場者数
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期5%から19%)が増加し、「減少」(前期64%から45%)が減少、顧客の動きは、停滞傾向がやや回復した。
地域別では、北海道地域以外で「減少」の割合が「増加」を上回っている。

2) 全体の引き合い件数
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期3%から18%)が大きく増え、「減少」(前期74%から44%)が大幅減と、回復傾向が表れている。
地域別では、北海道、東北地域以外で「減少」の割合が「増加」を上回っている。

3) 土地情報取得件数について
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期15%から13%)、「減少」(前期34%から27%)ともに減少、土地情報量は横ばい傾向である。
地域別では、すべての地域で「横ばい」が最大値を占めている。

4) 消費者の購買意欲について
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期5%から12%)が増加し、「減少」(前期62%から35%)が大幅減、消費者マインドは若干回復している。
地域別では、すべての地域で「「減少」が「増加」を上回っており、消費者マインドの回復にはもう少し時間がかかりそうである。
