住宅業況調査報告

『平成20年度 第3回 住宅業況調査報告』

総受注金額はプラス回復も、総受注棟数は2期続いてマイナスに!

 社団法人住宅生産団体連合会(会長 和田 勇 積水ハウス株式会社代表取締役会長)では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、3ケ月毎に住宅市場の業況感(対前四半期の実績及び見通し)についてアンケート調査を実施しております。
 平成20年度第3回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成20年 10月、プラス・マイナスはいずれも指数です。

 

A 「戸建注文住宅」

1. 対前四半期比総受注棟数・金額

1) 実績
 平成20年7~9月の受注実績は、4~6月の実績に比べて総受注棟数が、マイナス3ポイ ント、総受注金額はプラス4ポイントの結果となった。
総受注棟数は、前7月度の大幅なマイナスの反動が期待されたが、回復せず。総受注金額は、わずかではあるがプラス回復した(前7月度は、総受注棟数マイナス21、金額マイナス3)。
地域別の総受注棟数では、関東(プラス17)、北海道(プラスマイナス0)以外の地域は、東北(マイナス6)、中部(マイナス1)、近畿(マイナス27)、中国・四国(マイナス13)、九州(マイナス28)と、前期からの回復ならず、全体としてもマイナスとなる結果であった。

2) 見通し
 平成20年10~12月の見通しでは、7~9月の実績に比べ総受注棟数・受注金額ともにマ イナス7ポイントである。(前7月度総受注棟数プラス17・金額プラス4)
  総受注棟数では、東北(プラス25)のみがプラス回復するとの見通しだが、その他の地域は北海道(マイナス25)、関東(マイナス7)、中部(マイナス17)、近畿(マイナス8)、中国・四国(マイナス10)、九州(マイナス11)と、かなり厳しいと見ており、全体としてもマイナスの見通しである。

2. 一棟当り床面積の動向について

1) 実績
 平成20年7~9月の床面積実績はプラス8となった。前期のマイナスの反動もあり、比較的大きなプラス幅になった(前7月度マイナス3)。
全国では、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前4月度26%から24%に)、「変わらない」(前51%から48%に)の割合が減少し、「やや広くなっている・広くなっている」(前23%から28%に)が増加し、全体としての一棟当り床面積は増床傾向になった。
地域別では、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、北海道(前30%から42%に)、関東(前28%から29%に)、中部(前19%から30%に)、近畿(前9%から36%に)、九州(前0%から27%に)の5地域が増加し、「やや狭くなっている・狭くなっている」は、東北、中四国の2地域のみが増加しており、全国的な傾向を表していると思われる。

2) 見通し
 平成20年10~12月の見通しは、マイナス6である。(前7月度プラス・マイナス0)
全国では、「やや広くなりそう・広くなりそう」(前15%から24%に)の割合が増加し、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前14%から8%)、「変わらない」(前71%から68%に)が減少しているが、反動もありマイナスであるとの見通しである。
地域別では、「やや広くなりそう・広くなりそう」は、北海道(前30%から17%に)以外は増加しており、東北(前13%から20%に)、関東(前17%から24%に)、中部(前6%から23%に)、近畿(前17%から24%に)、中・四国(前8%から29%に)、九州(前15%から27%に)と、増床傾向が見られる。

総受注金額指数と1戸当り受注床面積指数

 

3. 建替率(実績)の動向について

 各社の支店・営業所・展示場における、平成20年7~9月の総受注棟数に占める、建替物件の(実績)割合である。
全国では、「50%以上」(前26%から20%に)が減少しており、「40%未満」(前57%から57%に)は横ばいと、建替え受注は苦戦という結果となった。
地域別で見ても、「50%以上」は全地域で減少しており、「40%未満」が北海道、東北、中部、中・四国地域で増加しており、全体として減少傾向が表れている。

建替え率の動向について
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