住宅業況調査報告

『平成24年 第1回 住宅業況調査報告』

戸建注文住宅は受注戸数・金額ともにプラスに回復、低層賃貸住宅もともにプラスに!

 社団法人住宅生産団体連合会(会長 樋口武男 大和ハウス工業株式会社 代表取締役会長)では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、3ケ月毎に住宅市場の業況感(対前四半期の実績及び見通し)についてアンケート調査を実施しております。
平成24年度第1回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成24年4月、プラス・マイナスはいずれも指数です。

 

A 「戸建注文住宅」

1. 対前四半期比 総受注棟数・金額の動向指数

1) 実績
 平成24年1~3月の床面積実績はプラス10となった(前1月度マイナス2)。
全国では、「やや広くなっている・広くなっている」(前1月度24%から30%に)、「変わらない」(前50%から56%に)が増加し、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前26%から14%に)が減少、全体の指数も前期比二桁のプラスとなった。
地域別では、「狭くなっている・やや狭くなっている」の割合は、九州(前12%から14%に)地域以外では大きく減少している。逆に、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、東北(前46%から40%に)、関東(前30%から28%に)以外の5地域で増加しており、全体的な増床傾向を表している。

2) 見通し
 平成24年4~6月の見通しは、プラス4である(前1月度プラス6)。
全国では、「やや広くなりそう・広くなりそう」が(前20%から20%に)と変わらず、「変わらない」(前73%から69%に)微減、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前8%から11%に)は微増となっているが、全体の指数は広くなるとの見通しである。
地域別では、「やや広くなりそう・広くなりそう」が、4地域で増加、3地域で減少と地域的なバラツキが見られる。

2. 一棟当り床面積の動向について

1) 実績
 平成24年4~6月の床面積実績はプラス3となった(前4月度プラス10)。
全国では、「やや広くなっている・広くなっている」(前4月度30%から27%に)、「変わらない」(前56%から51%に)が減少し、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前14%から22%に)が増加だが、全体の指数としては若干のプラスとなった。
地域別では、「狭くなっている・やや狭くなっている」の割合は、中・四国(前6%から0%に)地域以外では増加している。逆に、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、北海道、東北、関東、中・四国、の5地域で減少しており、減床傾向が表われている。

2) 見通し
 平成24年7~9月の見通しは、プラス7である(前4月度プラス4)。
全国では、「やや広くなりそう・広くなりそう」が(前20%から22%に)微増と、「変わらない」(前69%から67%に)微減、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前11%から11%に)は変わらずとなっており、全体の指数として広くなるとの見通しである。
地域別では、「やや広くなりそう・広くなりそう」が、4地域で増加、3地域で減少と地域的なバラツキが見られる。

総受注金額指数と1戸当り受注床面積指数

 

3. 建替率(実績)の動向について

 各社の支店・営業所・展示場における、平成24年1~3月の総受注棟数に占める、建替物件の(実績)割合である。
全国では、「50%以上」(前38%から30%に)と減少、「40%未満」(前37%から45%に)が大きく増加しており、建替率は減少傾向になった。
地域別で見ると、「50%以上」が増加したのは中国・四国地域のみで、他の6地域は建替率の減少傾向が顕著である。

建替え率の動向について

 

4. 顧客動向について

1) 見学会、イベント等への来場者数
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期12%から26%)が増加し、「減少」(前期50%から19%)が大きく減少、顧客の動きが活発化している。
地域別では、東北地域が「増加」50%と復興需要の傾向が見られる。

見学会、イベント等の来場者数割合

2) 全体の引き合い件数
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期8%から31%)が大きく増加し、「減少」(前期39%から12%)が減少、顧客動向と同様に増加傾向が顕著である。
地域別では、顧客の動きに連動し、東北地域が「増加」45%と顕著である。

全体の引き合い件数割合

3) 土地情報取得件数について
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期12%から26%)が増加し、「減少」(前期31%から13%)が減少、土地情報量は増加傾向が表れている。
地域別でも、全ての地域で「増加」が「減少」を上回っている。

土地情報の取得件数

4) 消費者の購買意欲について
1~3月は10~12月に比べて全国では、「増加」(前期12%から36%)が大きく増加し、「減少」(前期35%から9%)が大幅減少。消費者マインドの上昇が表れている。
地域別でも、すべての地域で「増加」が「減少」を大きく上回り、購買意欲の上昇傾向が顕著である。

消費者の購買意欲
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