住宅業況調査報告
『平成26年 第3回 住宅業況調査報告』
戸建て注文住宅・低層賃貸住宅ともに、前期のマイナスからプラスに回復!
一般社団法人 住宅生産団体連合会(会長 樋口武男 大和ハウス工業株式会社 代表取締役会長)では、会員会社の支店・営業所・展示場等の営業責任者に対して、3ケ月毎に住宅市場の業況感(対前四半期の実績及び見通し)についてアンケート調査を実施しております。
平成26年度第3回の集計がまとまりましたので、報告いたします。調査時期は平成26年10月、プラス・マイナスはいずれも指数です。
A 「戸建注文住宅」
1. 対前四半期比 総受注棟数・金額の動向指数
1) 実績
平成26年7~9月の受注実績は、平成26年4~6月の実績に比べて総受注棟数プラス3ポイント・総受注金額プラス7ポイントの結果となった。
駆け込み需要の反動減が継続している中、前期との比較では総受注棟数・金額ともにプラスに回復するという結果となった(前7月度総受注戸数マイナス15・総受注金額マイナス1)。
地域別の総受注棟数は、中部(マイナス6)、中国・四国(マイナス11)、九州(マイナス15)はマイナスだが、北海道(プラス8)、東北(プラス19)、関東(プラス5)、近畿(プラス18)がプラスとなり、全体的な指数としてはプラスに転じた。
2) 見通し
平成26年10~12月の見通しでは、7~9月の実績に比べ総受注棟数プラス14・総受注金額プラス2との見通しである(前7月度総受注棟数プラス13・総受注金額プラス2)。
総受注棟数では、北海道(マイナス8)、東北(マイナス4)以外の地域では、関東(プラス14)、中部(プラス24)、近畿(プラス12)、中国・四国(プラス18)、九州(プラス13)がプラスとなっており、全体の指数もプラスが継続するとの見通しである。
2. 一棟当り床面積の動向について
1) 実績
平成26年7~9月の床面積実績はプラス1となった(前7月度マイナス3)。
全国では、「やや広くなっている・広くなっている」(前4月度26%から22%に)、「狭くなっている・やや狭くなっている」(前24%から22%に)ともに減り、「変わらず」(前50%から56%)が増加と、全体的には横ばい傾向が強くなっている。
地域別では、「やや広くなっている・広くなっている」の割合は、東北、近畿以外の地域で横ばい、または減少し、「変わらない」の割合は、北海道、東北、九州以外の地域で増加と、全国的な横ばい傾向が表れているが、全体の指数ではプラスとなった。
2) 見通し
平成26年10~12月の見通しは、プラス1である(前7月度プラス2)。
全国では、「やや広くなりそう・広くなりそう」(前18%から14%に)、「狭くなりそう・やや狭くなりそう」(前14%から13%に)ともに減り、「変わらない」(前68%から73%に)と増加、横ばい傾向が続き全体の指数は若干のプラス見通しである。
地域別では、「変わらず」は5地域で増加、または横ばいとしており、全国的な傾向を表している。

3. 建替率(実績)の動向について
各社の支店・営業所・展示場における、平成26年7~9月の総受注棟数に占める、建替物件の(実績)割合である。
全国では、「50%以上」は(前19%から18%に)、「40%未満」(前58%から57%に)ともに微減とばらついており、全体的には横ばい傾向といえる。
地域別で見ても、「50%以上」は3地域で増加し、3地域で横ばい、1地域で減少となっており、同様にばらつき傾向を表している。

4. 顧客動向について
1) 見学会、イベント等への来場者数
7~9月は4~6月に比べて全国では、「増加」(前期12%から25%)が増加し、「減少」(前期53%から31%)が減少、顧客の動きは、積極性が見られる。
地域別では、関東、近畿以外の地域で、まだ「減少」の割合が「増加」を上回っている。

2) 全体の引き合い件数
7~9月は4~6月に比べて全国では、「横ばい」(前期39%から52%)が増加、「増加」(前期18%から18%)は横ばいと、まだ顧客の動きからの連動は見られない。
地域別では、北海道以外の地域で「横ばい」の割合が最大値を占めている。

3) 土地情報取得件数について
7~9月は4~6月に比べて全国では、「増加」(前期14%から16%)が微増、「減少」(前期23%から21%)が微減し、土地情報量は横ばい傾向が継続している。
地域別では、すべての地域で「横ばい」が最大値を占めている。

4) 消費者の購買意欲について
7~9月は4~6月に比べて全国では、「増加」(前期12%から17%)が増加し、「減少」(前期29%から21%)が減少、消費者マインドは若干回復傾向である。
地域別では、まだ4地域で「「減少」が「増加」を上回っており、やや弱含みである。
